羊男のモンタージュ

写真と、ラグビーと、ニュージーランドと。

大学スタート(寮生活スタート)のはなし

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3月からニュージーランドは「秋」になっているのですが、ここクライストチャーチは暖かいというか暑い日も多く、あまり秋らしくない日が続いています。今日は雨がぱらついたりして、気温も上がらなかったのですが、夕方には上の写真のような青空が広がりました。いよいよ今週末には夏時間(デイライト・セービング・タイム)が終わりますが、果たして秋らしくなってくるのでしょうか?

さて昨日から4月。日本では新年度となり、新たに学校やら会社やらに通い始めた人もいらっしゃるかと思います。TBSラジオクラウドで聴いている「アフター6ジャンクション」の特集が「大学1年生の歩き方」で、大学の話を聴いているうちにちょっと自分の大学スタートのときを思い出してしまいました。

私は今は名前の変わってしまった都内にある某国立大学に行っていました。そこは当時ほぼ全寮制でした。(「ほぼ」というのは何らかの特別な理由がある場合は通学することが許されていたため)私は実家が都内だったので、通学できなくはないことはなかったのですが、それだけでは「特別な理由」ではないこともあり、しっかり寮に入りました。ちなみに寮は学校の敷地と道を挟んですぐ隣にあり、寮生はほとんどジャージで授業に出ていました。

 

入学式が先だったのか、入寮が先だったのか忘れてしまいましたが、私にとっては大学のスタート=寮生活のスタートでした。

この大学の寮は四人部屋が基本となっており、4年生、3年生、2年生、1年生(通常の大学では1年生のことを1回生なんていいますが、この大学では”回生”は設立からの入学順のことで、普通にX年生という呼び方でした。ちなみに私は回生で言うと3X回生でした)の4人部屋。入寮時には2年生が新入生の世話をしてくれます。

まずは同じ階の他の部屋へ2年生と一緒に挨拶回り。その後、食堂で全体の歓迎会が簡単に行われ、再びそれぞれの部屋へ。その後、各階ごとの新入生歓迎コンパが行われます。

この新歓コンパ、ただ普通に飲むわけではなく、ある種新入生の入寮テスト的な一面があるものだったのです。細かい部分は各階ごとに違いがありましたが、基本は上級生が飲んでいる部屋に新入生が一人ずつ入り「自己紹介」をするということが行われていました。この「自己紹介」が曲者で、言い方がそれぞれの階で決まっている上に、大声でやらなければいけないという決まりがありました。もし声が小さかったり、言い方を間違えたりした場合は……酒を飲まされます。このため、早く終わらせないと、”間違える→飲まされる→酔ってまた間違える→また飲まされる…”という負のスパイラルにはまり、潰されることになります。

幸いというべきかどうかわかりませんが、私はそこそこお酒に強かったこと、大声を出すのはなれていたことから、比較的早く(確か2〜3杯くらい飲まされたところで)終わらせることができました。私の記憶によれば、同じ階の新入生が11〜2名いたのですが、その中で2番目に終わったはずです。

自分が終わった後も飲みながら(正確には飲まされながら)他の新入生の自己紹介を聞かされるのですが、徐々に潰れるものが出始め、最終的には2/3ほどがなんとか合格、残りは潰れて(正確には潰されて)終了…となりました。そこで宴会は終了…とはならず、新入生はその後も飲まされて、結局は全員潰されて終了…となるんですけどね。

今考えるとかなり問題行為で、実際私の入る以前に急性アルコール中毒で亡くなられた新入生の方が出たこともあったようなのですが、悪しき慣習が普通に行われていた時代でした。ま、今から30数年前の昭和のお話ということで、ちょっと法律違反っぽいところは時効ということでお許しいただければと思います。

そんなわけで、「明日からテニスサークルの合宿だ!あの娘と仲良くなるチャーンス!」みたいな一般的な(?)大学生とはまったく違う大学生活を送ってきた私ですが、今となってはそれはそれで一種楽しい思い出になったりしています(これを生存者バイアスと言う…のだと思う)。

何はともあれ、昨日から新生活スタートとなった皆様、大変なこともあるかもしれませんが、楽しんでいきましょう!